デジタル遺品整理の情報を配信

最終更新日：2023年5月12日

人は自分の死を予測できませんが、不測の事態に備えておくことはできます。

日々の生活で手放すことができないiPhoneなどのデータを生前整理しておきませんか？

こちらでは、故人のAppleアカウントに保管されているデジタルデータを、遺族が安心して引き継ぐことができる簡単な方法をご紹介します。

親しい方々の連絡先や大事な記録を書き留めたメモ、思い出が詰まった写真などのデータを引き継ぐ準備をしておきましょう。

目次

・デジタル遺品を継承する「故人アカウント管理連絡先」 ・故人アカウント管理連絡先がアクセスできるデータ ・故人アカウント管理連絡先がアクセスできないデータ ・Apple IDの故人アカウント管理連絡先を追加する方法 ・まとめ

デジタル遺品を継承する「故人アカウント管理連絡先」

「 故人アカウント管理連絡先」とは、アップル社が提供するデジタル遺品の継承機能のこと。

 

日本国内で6割超が利用していると言われるスマートフォン「iPhone」やタブレット端末「iPad」、クリエイティブ作業をする方に人気のパソコン「Mac」。

これらのアップル社製品に搭載されているオペレーティング・システムのiOS 15.2、iPadOS 15.2、macOS 12.1以降から追加された新機能が、「故人アカウント管理連絡先」です。

「故人アカウント管理連絡先」とは、あなたの死後、あなたのApple IDとそこに保存されているデジタルデータにアクセスしてもらえる方を管理者して生前に指名しておくことができる、アップル社提供のデータ継承機能となっています。

あなたが亡くなったあと、Apple IDやアップル社のデバイスに残ったデジタルデータはすべて「デジタル遺品」となります。

そのデジタル遺品を家族や友人など信頼する方に安心して引き継ぐ方法、それが「故人アカウント管理連絡先の追加」機能というわけです。

故人アカウント管理連絡先を登録しておくことで、万が一に備える「デジタル生前整理」ができるというわけです。

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毎日、世界中の多くの方が大切な書類や思い出をアップル製のデバイス（iPhone・iPad・Mac）やiCloud（注1）に保存しています。

では、故人アカウント管理連絡先になった方がアクセスできるデジタルデータには、どのような種類があるのでしょうか。

次に、故人アカウント管理連絡先が「アクセスできるデータ」と「アクセスできないデータ」について詳しくご紹介いたします。

（注1）iCloudとは・・・iPhone、iPad、Macなどすべてのデバイスに組み込まれており、写真、ファイル、メモ、パスワード、デバイスのバックアップなどのデータをクラウドに安全に保存し、自動的に最新の状態に保つアップル社のサービスです。

 

故人アカウント管理連絡先がアクセスできるデータ

こちらで、故人アカウント管理連絡先になった方がアクセスできるデータの種類を確認していきましょう。

故人アカウント管理連絡先がアクセスできるデータは、以下の通りです。

・iCloud写真

・メモ

・メール

・連絡先

・カレンダー

・リマインダー

・iCloudに保管されているメッセージ

・通話履歴

・iCloud Driveに保管されているファイル

・ヘルスケアのデータ

・ボイスメモ

・Safariのブックマークとリーディングリスト

・iCloudバックアップ

 

なお、アカウントの所有者（故人）が生前にアクセスできるデータを選別することはできません。

例えば、「メールや連絡先にだけアクセスできるようにして、iCloud写真にはアクセスできないように選り分けておく」ということはできないということです。

また、故人の利用状況によってアクセスできるデータの種類が違うということもあります。

Apple IDに保管されていない（他社サイトに保管している）データは、当然ながら故人アカウントにも入っていません。

このように、上記のリストから除外されるデジタルデータがあるということも、あわせて知っておいてください。

 

故人アカウント管理連絡先がアクセスできないデータ

以下のデータに関しては、故人アカウント管理連絡先はアクセスできません。

・ライセンスが必要なメディア（故人のApple IDで購入した映画、音楽、ブックなど）

・アプリ内課金（アップグレード、サブスクリプション、ゲームの通貨、アプリ内で購入したコンテンツなど）

・お支払い情報（Apple IDのお支払い情報やApple Pay用に保存されているカードなど）

・キーチェーンに保管されている情報（パスワード、インターネットアカウント、パスキーなど）

 

Apple IDの故人アカウント管理連絡先を追加する方法

こちらでは、アップル社のスマホ「iPhone」を使って、故人アカウント管理連絡先を追加する方法をご紹介いたします。

Step.1

「設定」を開いて、自分のユーザ名をタップします。

Step.2

「パスワードとセキュリティ」をタップし、「故人アカウント管理連絡先」をタップします。

Step.3

次のページで「故人アカウント管理連絡先を追加」をタップします。

Step.4

もう一度、「故人アカウント管理連絡先を追加」をタップします。

（デバイスパスコード、またはApple IDが求められた場合は、必要に応じて入力・認証を行ってください。）

次に「連絡先」が表示されますので、登録している連絡先の中から、あなたのデータにアクセスする権利を付与する方を選択します。

Step.5

続いて、アクセスキーを作成します。

「デジタル遺産へのアクセス」が表示されたら、下部の「続ける」をタップして進んでください。

Step.6

最後に故人アカウント管理連絡先のアクセスキーを作成します。

アクセスキーは、故人のデジタルデータにアクセスするために必要な情報です。

発行されたアクセスキーは印刷して「紙」で保管することを強くオススメいたします。

印刷したアクセスキーは、遺産相続などの書類と一緒に保管しておいたり、故人アカウント管理連絡先になる方に直接渡すなどしておきましょう。

こちらが発行された「故人アカウント管理連絡先アクセスキー」です。

オーナー（あなた）のApple IDや生成されたQRコードなど重要な個人情報が記載されていますので、第三者に見つからないよう十分にご注意いただき、安全な場所に保管してください。

なお、アクセスキーを共有した方が、iOS 15.2、iPadOS 15.2、macOS Monterey 12.1以降を搭載しているデバイスを使っている場合には、その方にメッセージアプリで通知することができます。

その場合は、メッセージでアクセスキーを送信しておくとより安心で確実です。

 

「故人アカウント管理連絡先の追加」が完了しました！

画面に「故人アカウント管理連絡先が追加されました」のメッセージが表示されたら完了です。

これで、自分に不測の事態が生じても、iPhoneをはじめiPadやMacといったデバイスやiCloudのデジタル遺品を、家族や友人に引き継いでもらうことができるようになりました。

自分のアカウントに保管しているデジタルデータがいつ「デジタル遺品」になるかは、多くの場合、前もって予測することができません。

「故人アカウント管理連絡先」になった方が困らないためにも、写真やメッセージ、メモ、ファイル、ダウンロードしたアプリなど日頃からデジタルデータの整理整頓を心がけておくようにしましょう。

 

故人のAppleアカウントへアクセスを申請する方法

亡くなった家族や友人と生前にアクセスキーを共有した方、いわゆる「故人アカウント管理連絡先になっている方」は、故人のAppleアカウントへのアクセスを申請することができます。

生前に共有した「アクセスキー」と故人の「死亡証明書（注2）」を用意した上で、アップルの公式サイトから故人のAppleアカウントへアクセスする権利の申請を行ってください。

（注2）死亡証明書とは・・・死亡届の記載事項証明書のことで、「死亡届の写し」とも呼ばれています。

 

まとめ

デジタル遺品は、文字通り実体のない「デジタルな遺品」です。

そのため、データやデジタル機器の所有者が亡くなったあとに遺るデジタル遺品は管理がとても難しい性質があり、家族でも存在そのものを見過ごしてしまうことが予測されます。

不動産や宝石のように現物がなく存在が不明なデジタル遺品は、相続の対象から漏れてしまったり、トラブルを引き起こす可能性もありますので、生前整理をしておく必要があると言えるでしょう。

アップル社が提供する故人アカウント管理連絡先を追加する機能では、信頼をおいている方に自分のAppleアカウントのデータを引き継いでもらうことができるようになっています。

Apple IDやアップル製のデバイスを持っていない方が対象でも、故人アカウント管理連絡先に追加することは可能です。

また、「親」と「兄弟」など、複数人を故人アカウント管理連絡先に指定することもできます。

身近な生前整理のツールとして、この機会に利用してみてはいかがでしょうか。

 

Apple製品のリサイクルについて

使い終わったiPhoneなどのアップル製品は、お近くのアップルストアで回収・リサイクルしてもらうことができます。

詳しくは公式サイトよりご確認ください。

 

遺品整理・生前整理のご相談は大阪のマレリークへ！